虚空の嵐


この虚空に 静かに嵐が吹き荒れようとしている


兆候

虚と実の狭間 その境界に足を踏み入れた

その心は揺れ …嵐を呼ぼうとしている


そして風

幻影(まぼろし)の林の 言の葉が吹き散らされる

林の守り人は その鋭利な葉で心をえぐられた


そして嵐

嵐がやってくる 大きな嵐が

そして… 血で血を洗う争いがやってくる


その後には 塵一つ残らない

文字通りの虚空に なってしまうだろう


嵐はすぐそこまで迫って来ている

全てを失う前に この虚空を満たそう

例えその行動が 虚空であるとしても

果てなく広がる この虚空を満たそう


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こくう【虚空】

1.[仏]一切の事物を包有してその存在をさまたげ
  ない無為法。空間。

2.何もない空間。そら。

3.事実に基づいていないこと。架空。

4.思慮のないさま。向こう見ず。むてっぽう。