風を追って


時の流れには抗えないから

美化された記憶にすがってられない

でも僕は同じ所をぐるぐると廻り続けている


久々に見るみんなは確実に前を歩いてるのに

自分一人踏みとどまってるみたいで

取り残されたように寂しく


その時爽やかな風みたいに

僕の目の前を通り過ぎていった残像

幼い青春の最後の残り火だったかもしれない


『あの子は男子の半分以上に好かれてたな』

小学生なんてそんなもんだと笑って

旧き友は風を追いかけだす


風はどこかに去ってしまい

結局見つけられず取り残されたから

そろそろ思い出の清算をしなければいけない


僕はちゃんとお返しができなかったんだよね

本当は僕も淡い感情を持ってたのに

結局自分で叩き壊したから


時の流れには抗えないから

美化された記憶にすがってられない

でも僕は同じ所をぐるぐると廻り続けている